プライベートにしろ、ビジネスにしろ、切っても切り離せない存在になったSNS。
世界的な企業が覇権を握っていると言っても過言ではない現在のソーシャルメディア市場に、歯科医師を本業とする傍ら、MAP型動画SNSアプリをローンチさせ、スタートアップ界へ切り込んでいった異色の経歴を持つ起業家。
ユーザー数は、リリースして間もない中、すでに4万を突破。
多くのテックジャイアントがいるレッドオーシャンの中で起業をした理由、そして描いている未来とは。
自己紹介
九州大学大学院(歯学部)卒業後、矯正歯科クリニックの経営の中、スタートアップの魅力に引かれて、ONE NATION株式会社設立。『新しい発見をもっと簡単に』をテーマにMAP型動画SNSアプリ『Remly』(iOS・Android・Web)の開発・運用を行っています。
観光×IP(アニメーション)で新しいコンテンツを創出していきます。
人々の好奇心と感動で人生を豊かにする
杉浦:歯科医師から起業家になられたという異色の経歴をお持ちですが、起業のきっかけを教えてください。
真鍋:はい、私は歯科医師としてクリニックを開業し、十分に結果も出していました。
しかし、私の心はなぜか虚しさを感じていました。
それは、日々の業務上、生活が完全にルーティン化され、自身の『成長の鈍化』を感じてしまっていたからでした。
杉浦:そうなんですね。一見順風満帆のように聞こえますが、なぜまた、歯科医とは無関係のような、MAP型動画SNSを作ろうと思われたのでしょうか?
真鍋:研修医時代に大きな転機がありました。
歯科医師として1年目に研修医として北九州へ配属されたのです。
周りに知人はおらず土地勘もない、一人孤独な毎日を過ごす事となり、休みの日に全く予定の無い私は、北九州のスポット周りを始めました。
知らない景色を見る、始めてのお店でご飯を頂くなど、この状況でしか出来ない経験を重ねました。
そこには『小さな冒険』があり、たった1年でしたが、成長を実感できた日々でした。
杉浦:その経験が、Remlyが生まれるきっかけだったのですね。
真鍋:そうですね。まだ続きがあります。
そしてある朝、いつもの通勤路で、ふと足を止めると、そこには、すばらしい朝焼けがありました。
世の中にはこんなにも美しい世界があって、これを多くの人と共感できればどんなに素敵だろうと思ったのです。
この時、研修医時代の経験が頭をよぎりました。
「このまま人生を終えるのはもったいない」
心に閉塞感を感じていた私は、新しい挑戦と成長を求めて起業を決意しました。
そしてここから、私の「起業」という新しい冒険が始まりました。
Remlyの優位性
杉浦:既存の動画アプリもありますが、このRemlyとはいったいどんなところが異なるのでしょうか?
真鍋:既存の動画アプリでは、コミュニケーションツールという側面が強かったり、ユーザーに対して、素敵、楽しいと感じさせるだけでなく、「位置情報」により、ユーザーが実際に行ってみるなどの消費行動を起こさせることができると考えています。
杉浦:それはとても楽しみですね。
真鍋:「Remly」は位置情報と動画を同時に表示することで、ユーザーにとっての発見を他のユーザーにとっても身近なものにしていきます。
そしてもう一点、「IP戦略」を掲げています。
日本には世界でも人気のアニメーションやキャラクターといったIPがあります。
これを私達は世界と戦う重要な資源だと考えています。
「Remly」は今後様々なIPをアプリ内に実装していき、現実世界とアニメーションの織りなす独自の世界観を構築していきます。
このような日本の独自IPの利用は、海外のテックジャイアントといえども、参入が難しいと考えています。
杉浦:Remlyは旅行好きの方のためのアプリのようなイメージがありましたが、、、
真鍋:Remlyは旅行ともちろん親和性は高いのですが、動画でその場所に自分がいるかのような感覚になっていただくことができるのです。
杉浦:なるほど、今話題のメタバースのようなイメージですかね。
真鍋:そうですね。IP(アニメーション)などのエフェクトを使って、独自の世界観を構築したことで他の動画SNSにはない、唯一無二のポジションを確立しました。
エンタメ領域という面白さ
杉浦:この会社の魅力というのはどんなところでしょうか?
真鍋:創業から今まで自慢できることは、私たちはこの仕事が楽しくて仕方が無いという事です。多くのユーザーに選ばれるサービスにするには、プロダクトの妥協は一切許されません。私達は現在も粘り強く改善を続けていて、その中でプロダクトは確実に良いものになってきている事を実感しています。
杉浦:それは今後も楽しみです!
真鍋:エンタメ領域というのは、誰にでも身近なもので、特に旅行や飲食店というのは、誰もが好きなものであり必要不可欠で興味があります。
そのため、誰にでもこのサービスのことが伝わりやすいのです。
そして、動画SNSの分野は日本でも非常に少ないため、事業内容自体がとても面白く、会社としても希少価値の高い知見を提供できます。
描く未来
杉浦:企業としてはどんな未来を描いていますか?
真鍋:「動画×位置情報×IP」というアプローチで地方創生に貢献したいと考えています。
今、表に出ていない『素晴らしいもの』を見つけるといった未来を作っていきます。
人との出会い、新しい場所での体験は人を成長させ、人生を豊かにすると信じています。
インターネットが普及して世界の距離が縮まりましたが、私達の住む街にも、こんなに豊かな世界があったのだと感じてもらいたいのです。
杉浦:コロナ収束後が楽しみですね。
真鍋:Remlyは動画と位置情報を同時に視聴する設計になっており、視聴中のスポットがどこにあるのかをユーザーに無意識に認知させる事ができます。
スクリーン上だけのエンターテイメントではなく、実際の消費行動を産み出すことができます。私達はこの分野のリードカンパニーを目指しています。
杉浦:世界も視野にありますか?
真鍋:コロナウイルスの世界的収束後に訪れるリベンジ消費が起こり多くの旅行者が日本を訪れるはずです。
その際、これまでに見逃されていた魅力を再発見し、多くの人々が日本のファンになってくれる未来を願っています。
そして、日本だけでなく、世界中の人たちが利用するようなグローバルに使われるSNSにしていきたいです。
◉IP:知的財産
◉メタバース:コンピュータやコンピュータネットワークの中に構築された現実世界とは異なる3次元の仮想空間やそのサービスのことを指す。日本における意味合いにおいては、基本的にバーチャル空間の一種で企業やVRを活用し2021年以降、新たに参入した人間達が集まっている商業的な空間の事が主にそう呼ばれる。
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