「避けたい業務」人事評価を「楽しい業務」へ。あなたの概念を覆す人事評価システム「サンクスUP」

人事評価は、する側もされる側も神経質になりがちな出来れば避けたい業務。そんな印象を持っている方も多いのではないだろうか。

もしも、その人事評価をキッカケとして社員がより団結し、より成果を上げることができたら?まるでゲームをプレイしているかのように、楽しみながら人事評価ができたら?

従来のイメージを覆す人事評価システム「サンクスUP!」を株式会社サンクスUP代表取締役松山将三郎氏がリリースしている。

「サラリーマン時代、二度リストラされ三度コネで救われた」という同氏が「人間の価値の測り方」追求の結果、産み出した渾身のサービスに迫る。


戸田(インタビュアー):「サンクスUP」という人事評価システムをリリースされていますが、サラリーマン時代に二度もリストラにあって三度コネで救われた経験から人事評価システムを作られたと見ました。その辺りを詳しく教えていただけますでしょうか?



松山:私は43歳なんですが、一回目は23歳の時に会社があまりうまくいかなくなってしまって、会社側から「まだ若いから先があるでしょう」と言われ放り出されました。二回目のリストラは34歳の時で、上司とやり合ってですね(笑)最後、ボーナスを出すと言われ、「評価をしたけれど0円だ」というふうになりました(笑)なかなかの評価をされまして(笑)



戸田:それは正当な評価ではない、と思ったのですね。



松山:そうですね。人間の価値を0円とするのはなかなかだと思いました。私は一応活躍していたつもりでしたので…。



戸田:それが基になって、マイナス評価は無し、プラスの評価しかしない、皆が良い関係を築きながら、納得しながら人事評価ができる「サンクスUP」を開発されたのですね。



松山:そうですね。



戸田:大学時代は心理学を学んでいて、社会人になってからはゲームの企画設計をされていたそうですが、「サンクスUP」にもゲーム的要素があると。何度もやり直しができるゲームの方がより早く良い結果が残せるというように書いてあるのを読んだのですが、その辺りを詳しく教えていいただけませんか?



松山:ゲームに関しては、その通り、何回も失敗できるということが大きなところなんです。どうして皆さん、ゲームだとそんなにチャレンジするのかと考えてみれば、ゲームって短期間に覚えることが沢山ありますし、高度なアクションを要求されるじゃないですか。それでも何度も何度も失敗してもやろうとするという、その仕組みを企業に導入すれば、それが最強のツールになるのではないかな?と。「MBO」と「OKR」というものが人事評価にはあります。「MBO」は自己評価と上司の評価をすり合わせていく方法です。一方、「OKR」は目標に対してどこまで達成したのかということを自分で判断する方法です。目標の達成度が60%でもダメではない、と。60%でもOKとするのが大きな特徴です。その代わり、大きなチャレンジをしていくということが大事です。100%を達成しなくても大丈夫です。



戸田:そもそもの目標がものすごく高いところになるので、60%の達成度でも従来の測り方でいくと十分なところへ達している、という考え方ですか?



松山:その通りです。失敗しても良いよ、と言う話です。「MBO」だと「減点」が大きな要素になるので、「ここまでいかなかったよね」と。「あなたが自己評価で出した今の点数よりも低くなりますよね?」という説得を上司がしなきゃいけないです。一方「OKR」は100%に達成していないというのが自分でも分かるし、周りから見ても分かります。そこに対して、どういうチャレンジ、アプローチしたのかを、そこを評価しましょう、と。



戸田:結果が全てではなく、チャレンジした姿勢や過程も評価されるのですね。



松山:そうですね。社員さん一人一人の意見も反映させなきゃいけないですし、成果も出していかなきゃいけない。うまくコミュニケーションで目標目指してやっていけるというのが「サンクスUP」の良いところかなと。



戸田:「サンクスUP」というのはボーナス評価が0円だったなどの原体験はあったかと思いますが、いつから構想はあったのですか?



松山:構想は、大学出たころからですね。人間の価値は学生だったら例えば偏差値で評価していくわけですよ。「勉強ができる=仕事もできる」という仮説を立てていますが、誰もそれを証明していないのです。なんとなくそうだろうな、という域を出ていません。それに対して、どういう評価を、人間の価値を算定したらよいのか、というところは、高校の受験勉強している時からありました。企業に入った時に学校の成績ではない形で入ってくるのが評価です。でも、驚くべきことに、多くの中小企業では評価を科学的根拠がなしで、社長の鉛筆ナメナメでやっています。当然、個人のフィルターも入ってしまいがちです。



戸田:使った方からのリアルな感想はいかがですか?



松山:生々しい言い方をすると、めちゃくちゃ喜ばれます。今の方法を早く辞めたい、とすら言われます。こっち(「サンクスUP」)の方が楽しいし、人を評価するのって嫌じゃないですか。だから、「プレッシャーから解放されました。ありがとう!」と言う声を本当に多くいただきます。



戸田:最後に、若い起業家や経験の浅い起業家に何かアドバイスするならなんと言いますか?



松山:そうですね。チャレンジしても何とかなります!私は失敗の数は誰にも負けないくらいありますので(笑)でも失敗が多いからこそ、ある程度良い物は作れたかな?と思っていますので。失敗・チャレンジを恐れないことが大事ではないかな、と思っています。



戸田:何度でもやり直しができるゲームのように失敗しなさい、と。



松山:そうですね。


「人間の価値を測る」という難題に切り込んだ。哲学的な難題を身近な「ゲーム」に落とし込む発想は同氏だから産み出せた。「どんな失敗も無駄にならない。」力強いメッセージは同氏の経験・経歴全てに裏打ちされている。これからさらに多くの人々を「”嫌な”人事評価」から解放してくれる「サンクスUP」どこまで評価されるのか目が離せない。

(インタビュアー:戸田のり実)



松山将三郎:1978年神戸出身。岡山大学在学中に心理学を学び、卒業後はゲームの企画設計に携わる。2015年にインフォポート合同会社を創業した後、株式会社サンクスUP代表取締役(現職)となる。

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