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$956M調達のCelsius Network破綻|持続不可能な高利回りモデルの末路

💀 VENTURE GRAVEYARD

Celsius Network

$956M調達の仮想通貨レンディング、持続不可能なビジネスモデルの末路

💀 2022年終了
💰 調達額 $956M
⏱️ 運営5年

💡 会社概要

Celsius Networkは2017年に設立された仮想通貨レンディングプラットフォーム。ユーザーが暗号資産を預けると最大18%の高利回りを提供し、預かった資産を他者への貸付やDeFi運用で収益化するビジネスモデルを展開。ピーク時には$25B以上の預かり資産、170万人以上のユーザーを抱える業界大手に成長したが、2022年の暗号資産市場崩壊で破綻した。

👤 創業者: Alex Mashinsky

📍 1990年代: VoIP技術の先駆者として複数の特許を取得
📍 2000年代: Arbinet、Transitなど複数のテック企業を創業・売却
📍 2017年: Celsius Network設立、CEOに就任
📍 2022年7月: Celsiusが破産申請、辞任
📍 2023年7月: 証券詐欺など7つの罪で起訴される

💰 資金調達

📍 2018年 ICO: $50M調達(CELトークン販売)
📍 2021年10月 Series B: $400M調達(Caisse de dépôtなど)
📍 2021年11月 Series B追加: $750M評価額で追加調達

累計調達額

$956M

⚠️ 失敗の理由

1️⃣ 持続不可能な高利回りモデル
2️⃣ リスク管理の欠如と無謀な投資
3️⃣ 暗号資産市場の崩壊と流動性危機

📖 失敗理由の深掘り

1️⃣ 持続不可能な高利回りモデル

Celsiusは預金者に最大18%のAPYを約束していたが、この利回りを持続的に生み出す正当な手段は存在しなかった。実際には新規預金者からの資金で既存預金者への利息を支払う構造となり、事実上のポンジスキームと化していた。

2️⃣ リスク管理の欠如と無謀な投資

Celsiusは預かった顧客資産をstETHなどの非流動性資産に大量投資。Terra/LUNAの崩壊で$500M以上の損失を被り、BadgerDAOハッキングでも$50M以上を失った。

3️⃣ 暗号資産市場の崩壊と流動性危機

2022年の暗号資産市場全体の下落により、預金者が一斉に引き出しを求めた。2022年6月に全ての引き出しを停止、7月に破産申請に至った。

🔍 失敗の構造分析

市場 暗号資産市場は2022年に70%以上下落。上昇相場でのみ機能する設計だった。

プロダクト 高利回りの裏に持続不可能なリスク構造が隠されていた。

販売 「銀行より良い」で170万人を獲得したが、実態は遥かにリスクが高かった。

資金 $956M調達も$25Bのリスク管理には不十分だった。

組織 規制当局との対立を選び、コンプライアンス体制は脆弱だった。

👤 創業者の今

Alex Mashinskyは2023年7月に証券詐欺など7つの罪で起訴。2024年12月に詐欺罪2件について有罪を認めた。最大115年の禁固刑に直面する可能性がある。

📚 この失敗から学ぶ教訓

💡 異常な高利回りは疑え – 市場平均を大幅に上回るリターンには必ず相応のリスクか詐欺が存在する。
💡 流動性リスクを軽視するな – 顧客資産を非流動性資産に投資する場合、市場急変時の対応が不可能になる。
💡 規制回避は持続不可能 – 規制の抜け穴を利用したビジネスモデルは、いずれ破綻する。

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